飲食店の集客では、SNSや広告、クーポンなどを始める前に、どのようなお客様を増やしたいのかを考えることが大切です。
新規のお客様を増やしたい場合と、一度来店したお客様の再来店を増やしたい場合では、取り入れたい集客方法も変わります。
この記事では、飲食店で集客が伸びない原因や、新規客・リピーターを増やす方法、集客施策の進め方、効果を確認するときのポイントを解説します。
飲食店の集客はターゲットと伝え方を決めることが大切

飲食店の集客は、来店してほしい人に、店を選ぶ理由を、見つけてもらえる場所で伝える活動です。新規客を増やすのか、再来店を増やすのかによって、必要な情報や適した媒体は変わります。
ターゲットは年齢や性別だけで決めず、利用する日時、同伴者、予算、困りごとまで具体化しましょう。
たとえば、平日の昼休みに短時間で食事を済ませたい近隣勤務者と、休日に子どもとゆっくり過ごしたい家族では、店を選ぶ基準が異なります。
同じ店でも、昼と夜で対象を変えることは可能です。
最初は空席や受け入れ余力のある時間帯を選び、料理、席、価格の伝え方をそろえてから、検索・地図、SNS、店頭などの発信先を決めていきましょう。
飲食店で集客が伸びない5つの原因

集客が伸びないときは、宣伝方法だけでなく、店舗情報の伝え方やターゲット、来店後の再来店につながる取り組みなども確認する必要があります。
飲食店で集客が伸びない主な5つの原因を解説します。
1.営業時間やメニューの情報が不足している
営業時間や定休日、住所、価格帯、予約方法、支払方法、代表的なメニューなどの情報が不足していると、来店前に必要な情報を確認できません。
特に初めて利用するお客様は、営業している時間や予算、予約の必要性などを確認してから来店を決める場合があります。
Google検索やGoogleマップに店舗情報を表示できるGoogleビジネスプロフィールをはじめ、公式サイトやSNS、予約サイトなどに掲載している情報を確認し、内容に食い違いがないか見直しましょう。
営業時間やメニューを変更した場合は、各媒体の情報も更新し、古い情報が残らないようにしておくことが大切です。
2.店の強みが伝わっていない
料理がおいしい、雰囲気がよいという説明だけでは、他店との違いを判断しにくくなります。
店側のこだわりを並べる前に、お客様がどのような場面で便利さや魅力を感じるのかを整理しましょう。
具体例としては、短い昼休みを利用する人には、料理の種類だけでなく注文から提供までの流れも判断材料になります。
強みを見つける際は、よく注文される商品や来店理由、常連客から褒められた点を集めます。
そのうえで、看板料理、席の使いやすさ、利用できる時間帯など、実際に提供できる特徴に絞って伝える方法が効果的です。
価格や写真も添えると、説明の意味が伝わりやすくなります。
3.写真から来店時の様子を想像できない
料理のアップ写真ばかりでは、店の入口や席の広さが分からず、初回来店の不安が残る場合があります。
外観、入口、客席、メニュー表をそろえ、初めて訪れる人が入店から注文までを想像できる状態にすることが大切です。
看板料理は全体が分かる写真と説明を組み合わせ、量や価格も伝えましょう。
子連れ向けに発信するなら、ベビーカーの置き場所など、実際の対応範囲が分かる写真も候補です。
撮影時はほかのお客様の写り込みに配慮し、明るさや色を過度に加工しないようにしてください。
4.初回来店後の導線がない
初回来店で満足しても、その後に店を思い出すきっかけがなければ、再来店につながらないことがあります。
会計を済ませて終わりにせず、次に試せる料理や別の時間帯の使い方を案内できているか振り返りましょう。
案内は相手の利用目的に合わせ、長い説明や登録の強要を避けることが基本です。
たとえば、ランチを利用した人に夜の少人数向けメニューを紹介したり、季節商品を気に入った人に次の販売予定を伝えたりする方法があります。
情報を受け取りたい人には、店内の案内から公式アカウントへ進めるようにしておくと便利です。
5.施策ごとの効果を測っていない
投稿の閲覧数やクーポンの利用数だけを見ていると、売上や利益につながった施策を判断できません。
まず、予約時や会計時に店を知ったきっかけを尋ね、新規客か再来店客かと合わせて記録しましょう。
答えにくい人へ回答を求め続けず、分からないものは不明として扱うことが大切です。
複数の媒体を見て来店する人もいるため、一つの回答で施策の効果を完全に説明できるわけではありません。
媒体別の反応と店舗全体の客数を併せて見て、判断の偏りを減らします。
値引きや広告費を使った場合は、増えた売上に対して費用が見合うかまで確かめてください。
飲食店の新規客を増やす集客方法7選

飲食店は継続的に新規客を獲得していく必要があります。
数ある施策から、おすすめの集客方法7選を紹介します。
1.Googleビジネスプロフィールを整える
Googleビジネスプロフィールでは、まず店名、住所、電話番号、カテゴリ、営業時間を実態に合わせて整えます。
メニューや客席、入口の写真も掲載し、検索した人が来店を判断できる状態にしましょう。
通常の営業時間に加え、祝日や臨時休業の変更を反映する担当者を決めておくと、更新漏れを防ぎやすくなります。
Googleは、ローカル検索結果を主に関連性、距離、知名度の組み合わせで決めると説明しています。
自店で改善できる情報の正確さと分かりやすさに取り組むことが基本です。
変更後は閲覧やルート検索などの反応を記録し、店頭で把握した来店経路と照らし合わせて効果を判断してください。
参考:Google「ローカル検索結果のランキングを改善するヒント」
2.地域名と利用場面を意識した公式サイトを作る
公式サイトは、検索やSNSで店を知った人が、詳しい情報を確かめる場所として整えます。
地域名や最寄り駅に加え、ランチ、会食、一人での利用など、自店が対応できる場面を自然な文章で伝えましょう。
同じ語句を繰り返すより、料理、予算、席、アクセス、予約方法を探しやすくすることが優先です。
子連れでの利用を案内する場合は、子ども用の椅子やメニューの有無、ベビーカーへの対応範囲まで記載すると判断しやすくなります。
公開前にはスマートフォンで表示を確かめ、予約ボタンや電話番号が使えるかも点検してください。
3.SNSで選ぶ理由を伝える
SNSは、まだ店を知らない人に、料理や利用場面への関心を持ってもらう手段です。
投稿数を増やすことから始めず、届けたい相手と紹介するテーマを決めましょう。
看板商品の調理風景、季節メニュー、店内での過ごし方など、通常営業の魅力が分かる内容を用意すると継続しやすくなります。
たとえば、居酒屋なら大人数向けの宴会情報だけでなく、仕事帰りに少人数で利用できる料理や席も紹介できます。
投稿を見て興味を持った人が、価格、場所、予約方法へ迷わず進めることも重要です。
撮影や返信を一人に任せきりにせず、担当範囲と確認方法を共有しましょう。
4.グルメ・予約媒体を目的別に使う
グルメ・予約媒体を選ぶ際は、掲載店の多さだけでなく、自店の地域や業態、利用目的と合っているかを調べます。
近隣で似た価格帯の店がどのように紹介されているか、予約できる人数や時間帯はどう表示されるかを、お客様の立場で確認しましょう。
欲しい機能と掲載条件を整理してから契約を検討することが大切です。
有料プランでは、月額掲載料に加え、予約や送客に伴う手数料、キャンセル時の扱い、契約期間も比較します。
予約が増えても手数料や値引きの負担が大きければ、採算は改善しない可能性があります。
複数媒体を使う場合は、在庫や予約枠の管理方法をそろえ、二重予約を防ぐ運用も必要です。
5.広告を活用して反応を確認する
広告は、増やしたい客層と来店してほしい時間帯を決めてから、小さく試す方法が現実的です。
平日の夕方に空席が多いなら、その時間に利用できる近隣の人へ対象メニューや予約方法を伝えます。
配信地域、予算の上限、実施期間、判断に使う指標を先に決め、費用だけが増え続けないようにしましょう。
広告のクリックや電話ボタンの利用は、来店前の反応にすぎません。
予約完了と実際の来店を区別し、広告経由と把握できた客数を記録する必要があります。
条件の異なる広告を同時に増やさず、写真や訴求内容を一つずつ変えると、次の改善点を判断しやすくなります。
6.店頭の見え方を改善する
店頭では、通行人が短時間で業態、価格帯、営業中かどうかを判断できるようにします。
店名だけの看板では料理の内容が伝わらない場合があるため、看板商品やメニューの価格を見える位置に示しましょう。
昼と夜では明るさや通行方向も変わるので、実際に店の前を歩いて見え方を確かめることが大切です。
入口が暗い、メニューが小さい、満席なのか分からないなどの点も、入店をためらう理由になり得ます。
看板やのぼりの設置は利用できる範囲を確認したうえで行い、歩行者の通行や周辺店舗の利用を妨げない配置にしましょう。
7.紹介されやすい仕組みを作る
紹介を増やすには、誰に勧めると喜ばれる店なのかが分かる体験を整えることが基本です。
一例を挙げると、家族で取り分けやすい料理や、一人でも注文しやすいセットは、利用場面と一緒に伝えやすくなります。
共有できる店舗ページに写真、価格、場所、予約方法をまとめ、紹介された人が調べ直す負担を減らしましょう。
来店したお客様へ感想を尋ねる場合は、評価を誘導せず、自由に答えられるようにします。
Googleマップでは、クチコミ投稿と引き換えに割引や無料の商品を提供する行為などが禁止されています。
高評価だけを求めず、寄せられた声を店舗の改善に生かす姿勢を大切にしてください。
飲食店でリピーターを増やす集客方法5選

一度来てくれたお客様がリピーターになってくれると、売上が安定します。
リピーターを増やす集客方法を5つ紹介します。
1.初回来店の不安を減らす
リピーターを増やす土台は、初回の料理、接客、清潔さに対する納得感です。
入店時に案内がない、注文方法が分からない、提供が遅れても説明がないなどの困りごとを減らしましょう。
販促の前に、お客様が迷いやすい場面をスタッフと洗い出し、誰が対応するかまで決めておくことが大切です。
初めての人には席へ案内した際に注文方法を説明し、調理に時間がかかる料理は注文時に目安を伝えます。
混雑して予定より遅れる場合は、状況を確かめてから案内する流れを整えてください。
会計時の感想や問い合わせを記録すると、店側が気づかなかった不便も見つけやすくなります。
2.次回来店の理由を用意する
再来店の案内では、今回と違う楽しみ方を具体的に伝えましょう。
季節メニュー、昼と夜で異なる料理、まだ注文していない看板商品など、お客様の関心に合う内容が候補です。
一律の割引を繰り返すと、値引きがあるときだけ利用される可能性があるため、通常価格でも選びたい理由を育てることが大切です。
友人同士で食事をしたお客様には、次回に利用できる少人数向けのコースを案内する方法があります。
販売時期や利用条件が決まっていない商品は、確定情報として約束しないようにしてください。
3.許可を得た連絡手段を育てる
LINE公式アカウントやメールを使う場合は、案内を受け取りたいお客様が自分で登録できるようにします。
登録のメリットと届く情報を先に説明し、接客の流れを止めてまで登録を求めない配慮が必要です。
店内の案内や会計時の一言から、希望する人だけが進める方法を用意しましょう。
配信内容は、新メニュー、営業日の変更、予約できる時間帯など、利用判断に役立つ情報を中心にします。
登録者数だけで成果を判断せず、配信後の予約や来店時の反応を記録し、届いた情報が次の利用を考えるきっかけになっているかを振り返ります。
4.顧客の声を改善へつなげる
クチコミや店内アンケートは、評価の高低だけでなく、改善できる内容に分けて読みます。
料理の温度、提供までの時間、案内の分かりやすさなど、具体的な体験に注目しましょう。
同じ指摘が重なる場合は、個人の接客だけの問題と決めつけず、手順や人員配置に原因がないかを調べることが大切です。
たとえば、注文の聞き間違いが続くなら、復唱や入力後の確認を手順に加え、次の営業で試す方法があります。
改善を実施した後も同じ指摘が続いていないかを追い、声を集めただけで終わらせず、実際のサービスへ反映させましょう。
5.来店が途絶えた顧客に再来店のきっかけを作る
しばらく来店がないお客様には、新メニューや利用しやすい時間帯など、店を思い出す情報を届ける方法があります。
ただし、来店間隔は業態や利用目的によって異なります。
毎週のランチ利用と年に数回の会食を同じ基準で扱わず、普段の利用状況を踏まえて案内対象を考えましょう。
案内は、販促情報を受け取ることを希望した人に、案内した利用目的の範囲で行います。
予約の連絡先があるという理由だけで、販促配信の対象にしない運用が必要です。
配信後は予約や再来店の有無を、把握できる範囲で記録します。
反応がなければ送信回数を増やす前に、内容や時期を見直し、配信停止の希望を確実に反映しましょう。
飲食店の集客施策の選び方

施策を選ぶときは、認知、比較検討、予約、再来店のどこでお客様が離れているかを考えます。
店が見つからないなら店舗情報、見られても選ばれないなら写真やメニュー、来店後に戻らないなら体験と次回の案内を優先しましょう。
媒体は、対象顧客の利用状況、集客の目的、総費用、運用時間、効果の測りやすさを軸に比較します。
無料のSNSでも撮影や返信に時間がかかり、有料媒体には掲載料以外の手数料が発生する場合があります。
使える予算と週に確保できる作業時間を決め、まず施策をひとつ試してください。
担当者が不在でも営業時間や空席情報を更新できる体制にしておくと、発信を継続しやすくなります。
飲食店の集客施策の進め方

集客施策の進め方は、立地やオンライン・オフラインかによっても変わります。
よくある施策の進め方を紹介します。
通行量が少ない飲食店で検討したい集客方法
駅から離れた店や路地裏、建物の2階にある店では、出発前に検索する人が迷わず到着できる情報を整えます。
地図上の位置だけでなく、曲がり角、建物の入口、階段やエレベーターまで写真で示すと、道順を理解しやすくなります。
駐車場がある場合は、入口や利用条件も案内しましょう。
立地の弱さを発信だけで補えるとは限りませんが、目的を持って訪れたい理由を明確にすることは可能です。
静かに会話できる席や特定の料理など、自店の実態に合う特徴を、価格や写真と一緒に伝えてください。
飲食店のInstagram運用で押さえるポイント
Instagramでは、投稿からプロフィール、店舗情報、予約へ進む流れを、スマートフォンで実際にたどって点検します。
プロフィールには業態とエリアを示し、営業時間や予約方法を調べられる場所へ案内しましょう。
投稿文に価格や提供時間帯も記載すると、写真だけでは分からない利用条件を補えます。
運用では、看板商品、利用場面、店づくり、営業情報などのテーマを決め、撮影と投稿を担当する日をまとめる方法が考えられます。
投稿前に商品名や価格を別のスタッフが確認する流れも有効です。
予約や来店時の申告と照合し、どの情報が店選びに役立ったかを振り返りましょう。
発信を強める前には、売り切れの案内や予約の受け入れ上限を整えることも必要です。
店舗独自の企画を集客につなげるときのポイント
限定メニュー、地域の事業者との共同企画、料理に関する体験イベントなどは、店の特徴を知ってもらうきっかけになります。
一例を挙げると、居酒屋で食材の産地を紹介する小規模な食べ比べ企画を開くなら、通常営業でも注文できる料理と結び付けると、次の利用を提案しやすくなります。
企画前に対象顧客、実施時間、食材費、人員、定員、告知方法を決め、通常営業へ与える影響も検討してください。
参加者数だけを目標にせず、追加費用を差し引いてどの程度の利益が残るかを試算します。
終了後は参加者の反応、通常商品の注文、後日の再来店、スタッフの負担を振り返りましょう。
話題性が高くても継続が難しい場合は、内容や実施回数を調整し、店の魅力を無理なく伝えられる企画へ変えていきます。
飲食店の集客は新規客とリピーターに分けて考えよう

飲食店の集客では、初めての来店を後押しする情報と、もう一度利用したいと思える体験の両方が必要です。
対象顧客と店の強みを決め、自店が継続できる施策から取り組みましょう。
受け入れ能力を超えて集客すると接客や提供に支障が出るため、予約枠と人員体制の見直しも欠かせません。
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